THE SS
ステンレススチール(以降、SS)。
SSは時計にとって重要な位置に存在します。
ケース、ブレスレットなどSS素材を用いた腕時計が一般的で数多くあるからです。
一口にSSと言っても種類は100以上。
腕時計に採用されている主なSS素材であるのがフェライト系とオーステナイト系でしょう。
上記の2つでも言える事ですが、SSに共通していのがサビにくいという点。サビに対する防錆性の違いはクロムが鍵になっています。クロムは空気中の酸素や水と結合し、鋼材の表面に不働態被膜を作ります。この被膜のおかげでサビがしにくいという現象が起きている理由です。このクロムのみをSSに添加させたのがフェライト系で、さらにクロムとニッケルを添加させたのがオーステナイト系なのです。
一般的にフェライト系はコストパフォーマンスに勝ります。一方、オーステナイト系は耐食性と延性、非磁性となります。
では、時計に使用されているSSはどうでしょうか。
腕時計に用いられるSSには304と316、316Lと分けることができるでしょう。
まず304はオーステナイト系の代表格です。最も一般的に腕時計に普及しているSSで加工に優れ、延性に富み、非磁性であるため用途の幅も広いのが特徴です。
316はオーステナイト系よりさらに改良され、サビが起こりにくいSS素材になります。ニッケルの比率を高めることでオーステナイト系のもつ特性をさらに高まるからです。
316Lは加工後にSSによく見られる腐食を防止。溶接などの加工を行うと炭素とクロムが結び付きます。この結び付きで加工部分の局部的な粒界腐食を防止するのが特性です。これがサビの防止になります。316をベースに低炭素化。316Lの”L”は「ローカーボン」の意味で316よりさらに高品位化を図ったSS素材です。
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