ダン・Ｐグレイリングさんの寄稿

これは本で読んだ内容なのですがずっと心に残っています。
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私の友人はヨーロッパに長く滞在した後で南アフリカに戻ってくる時、ロンドンの
ヒースロー空港で時間をつぶすことになりました。彼女はコーヒー一杯とクッキーを
一袋買い荷物を沢山持ってよろよろしながら空いている席に座りました。
彼女が朝刊を読んでいると誰かが同じテーブルでカサカサ音をさせています。
新聞の陰からのぞいてみると、なんと！きちんとした身なりの若い男性が彼女の
クッキーを失敬しているではありませんか！
騒ぎを起こしたくなかったので彼女は黙って身を乗り出し、クッキーを一枚取りました。
一分ほどするとまたカサカサ音が・・・。
その彼がもう一枚クッキーを失敬していたんです。
袋の中のクッキーが最後の一枚になった時、彼女はひどく頭にきましたが、
文句を言う勇気はありませんでした。
すると彼は最後のクッキーを半分に割って
彼女によこし、もう半分は自分で食べて去っていきました。
しばらくしてアナウンスがあり、搭乗手続きが始まりましたが、彼女の怒りはまだ
おさまりません。
ところがハンドバッグを開けたら、なんと自分が買ったクッキーの袋が！
他人のクッキーを食べていたのは彼女のほうだったのです。
「なんて礼儀知らずのずうずうしいヤツかしら」から「恥ずかしいわ！最後のクッキーを
半分分けてくれるなんて、本当に親切な青年だわ。」
自分の考えが変わった瞬間だったそうです。
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我々には人に対するにはパラダイム（既成概念）があり、見る角度を変えるだけで
それまでの状況が一瞬にして変わる時があるのかもしれませんね。Ｎ．Ｙ