世界初の月面着陸。オメガヒストリー「ムーンウオッチ」。
『市販の時計が月面で時を刻んだ―…』
1962年、月世界をめざしていたNASAは、宇宙飛行士用の腕時計の必要性を唱えていました〜。それは、人間が宇宙空間でも携帯できる計時機器としての腕時計です。そこで宇宙での使用に耐えられる時計を探すことになったのです。1964年、NASAの装備品担当官は、オメガのスピードマスターを含む数点のクロノグラフウオッチを各時計メーカーから調達し、1965年にかけて宇宙で考えられる極限状態のシュミレーションテストを課しました
11項目に及ぶ過酷なテストの結果、ある時計は風防が砕け散り、ある時計は針が止まったまま動かなくなりました。重力、衝撃、振動、マイナス18度からプラス93度を越える急激な温度変化などのテストに耐え抜いたのは、唯一スピードマスターだけでした。
スピードマスターは、1962年のシグマ7号で宇宙飛行士ウォルター・M・シラーと共に宇宙空間に飛び立っていましたが、NASAがスピードマスターを「あらゆる有人宇宙ミッションの為の飛行に適している」と正式に標準装備品として認定したのは1965年3月1日のことです。同月、スピードマスターは、ジェミニ3号で初めて公式に使用されました。
時計店にいけば誰にでも手に入ることのできる腕時計が、厳しいテストをくぐり抜けて選出されたことは、1848年の創業以来、オメガ社の一貫した時計製法に対する優れた技術と姿勢を明かにするエピソードといえるでしょう―…。
『アポロ計画―…スピードマスターアポロ11号で月面に着陸!!』
1969年7月21日午前2時56分GMT(日本時間同日午前11時56分)アポロ11号によって人類が史上初の月面に降り立ちました。11人の宇宙飛行士の腕に着けられたスピードマスターは、月面上で初めて時を刻んだ時計としと歴史にその名を残したのです。極度の温度変化と無重力に強靭なスピードマスターは、コレにより“ムーンウオッチ”の称号が与えられ、一躍、世界中に知れわたりました。
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