最高峰の普通の時計「グランドセイコー」9Fクオーツ
見た目は普通の時計。しかしその心臓部にはセイコーの最先端技術と妥協なき時計職人のスピリットが凝縮されています。グランドセイコー9Fクオーツ開発ストーリーです。
「震える秒針」
歯車は「遊び」がなければ回転できない。しかしその「遊び」が秒針の震えの原因になる。この震えをおさえる機構は従来からあったが、その効果にグランドセイコーの開発者たちは満足しなかった。そして「バックラッシュ・オートアジャスト機構」という新しい方式が開発された。秒針の的確で美しい動きを実現したこの機構には、機械式時計の心臓部を構成する「ひげぜんまい」が使われている。
「クオーツは調整できない?」たしかにほとんどのクオーツムーブメントには調整する方法がないが、この9Fムーブメントには「緩急スイッチ」という機構が搭載されている。使い始めて数年を経て、年差レベルでの進み後れの傾向がはっきりしたときに、使うためのものだ。ただし、このムーブメントに使われる水晶振動子はテストやエージング(経年)を経た「エリート」ばかりなので、この「緩急スイッチ」
の出番はあまりない。
「540回の検温」
クオーツの水晶振動子は温度変化に弱い。1秒間に32,768回という振動数が、温度によって上下してしまうのだ。これをそのままにしておいては年差の制度は確保できない。そのために9Fムーブメントは時計内部の温度を1日に540回、センサーで測り、水晶振動子の基準からずれた振動数を検知し、その誤差を補正している。
「35年目の勲章」
セイコークオーツアストロンに、アメリカに本部をもつIEEE(The Institute of Electronics Engineers,inc,)世界最大の電気・電子分野の専門家組織)から、電子、電子技術での歴史的偉業を称えるIEEEマイルストーン賞が贈られたのは2004年。新幹線、富士山山頂レーダーなどに続いて日本の4件目の受賞だった。クオーツムーブメントで駆動される時計として世界で初めて(1969年)に発売されたクオーツウォッチであるセイコークオーツアストロンは、この9Fの技術的な始祖にあたる。この小さなムーブメントのなかで、脈々と受け継がれてきたのは、エレクトロニクスでの歴史でもあった。
「グランドセイコー」日本にはいい時計がある。
SBGX085(マスターショップモデル) ケース径38mm 日常生活強化防水(10気圧) 精度:年差+−10秒 内面無反射コーティング
価格:262,500円(税込)
グランドセイコーマスターショップ
山城時計店 具志川メインシティ店