5月の誕生石
エメラルド
「幸福」・「夫婦愛」・「希望」
全てを虜にする、
”愛の宝石”
緑の宝石といえばだれもがエメラルドを思い浮かべるのではないでしょうか。この美しい宝石エメラルドは、世界四大宝石の一つで、数ある宝石の中でも非常に高価な宝石です。エメラルドは6000年以上も前から人々に愛されてきた宝石で、あの古代エジプトの女王、クレオパトラを魅了した宝石としても有名です。石言葉からも分かるように、エメラルドは時には「愛の石」と称され、大切にされてきました。ベリルと呼ばれる鉱物グループの中の一つで、その中にはアクアマリンも属しています。
属性：ベリル
原産地：コロンビア、ブラジル、ザンビアなど
硬度：7.50-8.00 色：緑
屈折率：1.57-1.58
【オイル/樹皮含浸】
『エメラルドにまつわるお話』
～クレオパトラを虜にした～
「ヴィーナスに捧げる宝石」
エメラルド最大の魅力は、他の宝石に類を見ない「エメラルドグリーン」と呼ばれる美しい緑色。古代ローマやギリシャでは、「美の女神ヴィーナス」に捧げる宝石として崇められてきました。”美を象徴する女王に相応しい宝石”としてエメラルドが選ばれていたということに、いかにエメラルドという宝石が美しく人々を魅了してきたかが分かるエピソードです。そしてもっとも有名なエピソードは、やはり絶世の美女だったと言われる”クレオパトラを虜にした宝石”ではないでしょうか。クレオパトラはエメラルドをジュエリーとして身につけるだけでなく、粉末にしてアイシャドウにも使っていたんだとか。美しいグリーンの魅力に取り憑かれたクレオパトラは、自分の名前を付けた「クレオパトラ鉱山」という自分専用のエメラルド鉱山を所有するほどエメラルドに夢中だったそうです。
無キズのエメラルドと、
欠点の無い人間は存在しない
「無キズのエメラルドと、欠点の無い人間は存在しない」と例えられるほど、エメラルドはインクルージョン（内包物）が多い宝石です。しかしエメラルドの場合は、インクルージョンとは言わず、「エメラルドの中にはジャルダン（庭）がある」と表現されるほど、一つ一つ表情豊かで魅力的な宝石です。傷つきやすいエメラルドですが、その分美しいエメラルドの希少性にもつながっています。
人気の
エメラルドカット
ダイヤモンドや様々な宝石にも施される人気の「エメラルドカット」。その名の通り、元々はエメラルドの為に生み出された技法です。エメラルドの原石は六角柱の形をしており、濃い緑色は表層に偏っていて内部にはほとんど色がありません。内包物が多く、割れやすいエメラルドから濃い緑色を引き出す為にはなるべく緑色をこもらせるように石取りし、カットしていく熟練の技が求められます。
エメラルドのお取り扱い
［超音波洗浄×］
エメラルドは大変デリケートな宝石です。元々内部に傷が多い為、衝撃には十分に気を付ける必要があります。衝撃による破損を防ぐ為、天然のエメラルドは内部の傷をオイルや樹皮で充填（じゅうてん）処理されているのですが、乾燥した部屋に長時間保管すると中のオイルが乾燥して割れる原因になってしまいます。長時間の強い紫外線を浴びると退色する恐れがあるので、日差しに当たりすぎないようにしましょう。また、熱にも弱い為、エメラルドジュエリーを身に着けての料理はNGです。外食の際も、焼肉や鍋料理など熱を近くに感じやすい場所では外すようにしましょう。他のジュエリーとは分けて単独で保管しましょう。湿度が保たれた暗い場所が理想です。
誕生石は、それぞれの月に対応する特別な宝石で、身につける人に幸運や守護の力をもたらすと信じられています。各誕生石には固有の意味や象徴があり、たとえば1月のガーネットは「友情」や「真実」を、7月のルビーは「情熱」や「愛」を表します。誕生石を持つことで、その石に込められたエネルギーや力が個人を守り、癒しや幸福をもたらすとされています。こうした意味が長い歴史の中で伝承されてきたことで、誕生石はお守りや贈り物としても大切にされる存在となっています。
