真珠はどの貝からでも生まれてくる訳ではなく、世界中で生息する約10万種の貝の中で、ほんの一部の貝からのみ、美しい真珠が生まれます。しかし、どの真珠も見つけるのは至難の業で、天然のアコヤ真珠にいたっては、直径5mm程度の真珠が採れる確率は1万5千個の中から様々です。その為、真円のアコヤ真珠はとても価値が高く、ジュエリーとしての同じ大きさ・形・色味を揃えていくことはとても大変なことなのです。アコヤ貝は他の貝と比べて小さめです。平均サイズは約2㎜から10mmでサイズが大きくなるほど価値も上がります。小さいサイズのアコヤ真珠は「ベビーパール」と呼ばれ、大きい南洋真珠では得られない可愛さがあります。

冷たい海が育む
高品質の真珠

昭和26年に、御木本幸吉氏がアコヤ真珠の養殖に世界で初めて成功しました。真珠の中で最も透明感があり、キメが美しいといわれるアコヤ真珠は、その後の真珠産業が発展を遂げるきっかけとなりました。日本の海は南洋の海と異なり水温が冷たい為、テリが強いアコヤ貝独特の美しい洋食真珠が生まれます。現在、市場で出回っている真珠のほとんどが養殖真珠です。

アコヤ真珠の品質価値は
どう決まる？

大きさ・形・キズ・色・テリ（光沢）・巻きの6つで評価されます。巻きとは、真珠の核を巻いている真珠層の厚さのことで、最低でも0.7mmは必須だと言われており、この巻きが厚いほどテリ（光沢）が良くなります。「巻きが厚く、キズが少ないテリのあるもの」が高品質の真珠とされています。

エレガントな
黒蝶真珠

タヒチ産が主で、黒蝶貝から採れる、平均サイズが9ｍｍから11ｍｍの大玉の真珠。「ブラックパール（黒真珠）」と呼ばれてますが、意外にも黒の色素は入っておらず、赤・青・黄色の色素が混ざり合い、黒系、グレー系、グリーン系などの深みのある神秘的な輝きが特徴の真珠です。特に「ピーコックグリーン」と呼ばれる深い緑に赤みがかかった色味は人気があり、黒真珠の中でも最も美しいとされています。

パールのお取り扱い
［超音波洗浄×］

真珠は柔らかく繊細ですが、お手入れに気を付ければ丈夫で長持ちする宝石です。しかし汗や皮膚に含まれる酸に弱い為、着用後は必ずメガネ拭きなどの柔らかいクロスで拭き取って保管しましょう。また、ヘアスプレーや香水がふりかからないように身支度を整えた後の一番最後に着けましょう。