8月の誕生石
ペリドット
「夫婦の愛」・「幸福」・「平和」
4000年以上も前から愛されてきた、
”太陽の宝石”
見ているだけで気持ちが明るくなるような、清々しい輝きのペリドット。かんらん石(鉄とマグネシウムを含んだ鉱物)という鉱物で、その中でも明るい緑色の美しいものだけが宝石として扱われ、「ペリドット」と呼ばれます。ペリドットは光を分散させたり屈折させたりする為、深みのある耀きを放ち、ベルベットのような滑らかで美しい光沢になります。また、ペリドットは地球上の隕石から見つかった事もあり、2003年には初めて稼いでも発見されました。「宇宙から飛来した宝石」、ロマン溢れる魅力的な宝石です。
属性:オリビン(かんらん石)
原産地:ミャンマー、アメリカ、ノルウェーなど
硬度:6.50-7.00
色:黄緑
屈折率:1.65-1.69
【養殖】
『ペリドットにまつわるお話』
「太陽の宝石、ペリドット」
歴史上の”緑の宝石”の正体は?
ペリドットは屈折率が高く、暗い場所でも明るい色を放つことから「太陽の石」と呼ばれ、4000年以上も前から愛されてきた宝石です。古代エジプトでは太陽を象徴する特別な宝石と崇められ、ファラオの装飾品としても重宝されてきました。また、ペリドットはエジプトの国石でもあります。そんなペリドットですが、他の宝石と間違われてきたという面白い歴史も持っています。ペリドットは長い間、同じ緑色の宝石、エメラルドと混同されてきました。エメラルドといえば、クレオパトラが愛した宝石として有名ですが、近年ではクレオパトラのエメラルドコレクションとされていたものは、実はほとんどペリドットだったと考えられています。また、ドイツのケルン大聖堂の神殿を飾った200カラットのペリドットは、大きなエメラルドだと長い間信じられてきました。この二つの宝石が混同されてきたのは、単に同じグリーン系だったからではなく、ペリドットの強い輝きと美しさのせいなのかもしれません。
夜会の宝石
「イブニングエメラルド」
ペリドットの特徴はキラキラと明るく光ることです。それは夜のろうそくの灯りの中でも美しく光り続けました。ペリドットは太陽の元では黄緑色に光りますが、ろうそくの灯りでは深めの緑色になることから、昔のヨーロッパでは「イブニングエメラルド」、夜のエメラルドと呼ばれ、貴婦人たちにもてはやされたそうです。
ペリドットの原石
「太陽の宝石」
ペリドットの原石は、美しい黄緑色からオリーブグリーンまでの色合いを持つ天然の鉱石です。ペリドットは主にマグマ由来の火成岩で形成され、地球の深部で生成されたあと、火山活動などで地表に現れることが多いです。そのため、ペリドットの原石はしばしば粗く、未加工の結晶形態を持っています。
宝石の雨が降ってきた?
2018年に噴火が始まったハワイ島のキラウエア火山。沢山の火山灰や噴石が街に降り注ぎました。その時、一緒に降ってきたのが美しい黄緑色の「かんらん石」という石。これがペリドットという宝石になるのです。地元の人たちは突然の宝石の雨に驚きながら喜んでいたそうです。
ペリドットのふるさと
ペリドットの最も古い生産地は、エジプトに近い紅海の「セントジョンズ島」という所で、3500年も前から採掘していたと言われています。古代エジプトでペリドットが人気だったのは、ここから十分な量が運ばれた為でもあるでしょう。十字軍が持ち帰ったペリドットもこの島のものだったようで、彼らによって西洋にペリドットがもたされました。
ペリドットのお取り扱い
[超音波洗浄×]
ジュエリーとして着用する分には十分な硬度と耐久性がありますが、強い衝撃を与えてしまうと傷がついたり割れてしあうので、取り扱いには注意しましょう。熱に弱い為、着用したままドライヤーを使用しないようにして下さい。スチーム洗浄や超音波洗浄はNGです。