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7月の誕生石

ルビー

「情熱」・「勇気」・「愛情」

燃えたぎる炎の生命力

”宝石の女王”

「宝石の女王」と呼ばれるルビーは、ダイヤモンド・サファイア・エメラルドと並ぶ四大宝石の一つで、僅かな鉱山からしか採掘されない貴重な宝石です。燃えるような輝きの赤色のルビーには姉妹石があり、全く違うイメージの宝石、青色サファイアと同じ鉱物(コランダム)から生まれています。ルビーの中でも特別な名前のついて「ピジョンブラッド(鳩の血)」はルビーの最高品質とされています。また、ルビーは加熱されているものも多いのですが、加熱処理をしていない「ノーヒート(非加熱)ルビーも存在します。これらは大変価値の高いものになります。

属性:コランダム
原産地:ミャンマー、タイ、モザンビークなど
硬度:9.00  
色:赤   
屈折率:1.76-1.78 
【養殖】

ルビーにまつわるお話』

~カラーストーン界のキング~

「宝石の王様」といえば、真っ先にダイヤモンドを思い浮かべる方が多いと思います。しかし、ダイヤモンドがポピュラーになってきたのは18世紀初頭。ダイヤモンドのカット技術が進み、「ブリリアントカット」という技法が誕生したあとのお話。高度な研磨技術を持たない古代で、人々の心をとらえてきたのは生まれながらに美しい色をもったカラーストーンでした。その中でも炎のような美しい色を持つルビーは特別で、ルビーこそが「宝石の王様」だったのです。かつてルビーが宝石の王様とされたのは、美しい見た目だけが理由ではありません。ルビーは「勝利を呼ぶ石」とされ、古代ヒンズー教徒の人々は、ルビーの燃えるような輝きは石の中に決して消えない炎が燃えているかだと信じられてきました。中世ヨーロッパでは魔除けの石として、王様や貴族たちがこぞって王冠やアクセサリーにルビーを使い、不吉なことを遠ざけようとしました。またルビーは薬にもなると考えられ、身に着ければ健康になるだけでなく、砕いて飲んだり、大粒のルビーを舐めたり吸うと、病気が治ると信じられていました。人々を惹きつけてやまないこの赤い宝石に、かつての文豪シェイクスピアも魅了され、「ルビーは妖精からの贈り物」と言い、大切にしていたそうです。

ルビーとサファイア

この赤と青の一見全く違って見える二つの宝石は、実はコランダムと呼ばれる同じ鉱物から生まれています。様々な色が採掘されるコランダムですが、赤色のコランダムのみが「ルビー」となり、青を含む赤以外のコランダムは「サファイア」と分類されます。ルビーの方が産出量が少ないのはルビーの誕生の条件が極めて厳しいから。元々無色透明のコランダムに、他の成分が入ることによってルビーになるかサファイアになるかが決まるのですが、ルビーになる条件は「クロムという成分が1%前後で混入する」ということ。それ以上でもそれ以下でも炎のような美しいルビーにはなれません。僅かでもピンク味を帯びるとそれらはピンクサファイアに分類されることもあるのです。また産地はアジアに限られており、欧米では産出されません。その為、産地から遠い西洋では古くから神秘的で貴重な宝石として大切にされてきました。

ルビーの原石
最も深い赤「ピジョンブラッド」

未加工の状態では、ルビーは透明度や色合いが様々で、独自の個性を持っています。原石のままのルビーは、通常、赤から紫がかった赤までの色合いを持ち、その中でも最も深い赤は「ピジョンブラッド」と呼ばれ、特に価値が高いとされています。

ルビーお取り扱い
[超音波洗浄〇]

ルビーは比較的硬度が高く、扱いやすい宝石です。割れにくい特性があるので初めてのカラーストーンジュエリーにもおすすめの宝石です。普段のお手入れは外した後に柔らかい布で軽く拭いてあげると良いでしょう。ルビーが硬い宝石なので、柔らかく傷付きやすい宝石との保管は避けましょう。

誕生石は、それぞれの月に対応する特別な宝石で、身につける人に幸運や守護の力をもたらすと信じられています。各誕生石には固有の意味や象徴があり、たとえば1月のガーネットは「友情」や「真実」を、7月のルビーは「情熱」や「愛」を表します。誕生石を持つことで、その石に込められたエネルギーや力が個人を守り、癒しや幸福をもたらすとされています。こうした意味が長い歴史の中で伝承されてきたことで、誕生石はお守りや贈り物としても大切にされる存在となっています。

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