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201112/10

「グランドセイコー」メカニカル自動巻その2


「精度を支える柱」
機械式時計の精度を左右する決定的な部分は「てんぷ(調速機構)」の中にある「てん輪」。その重量は0.000001g単位で調整されるほどの微細な部品ではあるが、この回転が安定するかどうかが重要だ。問題は熱による膨張で支柱が伸びるなど「てん輪」が微妙に変形してしまうこと。これを解決するために、普通2本か3本の支柱を4本にした。もちろんこの部品をつくる手間は各段に増えてしまったが。
「美しいひげ」
てん輪にとりつけられるひげぜんまいの調整。職人が先の尖った手作りのピンセットで、てん輪が正確に働くために必要なひげぜんまいの美しい曲線を整えていく。その力加減はあまりに繊細なため、機械ではできない。ここでもやはり職人の天性の勘と経験がものを言う。
「マニュファクチュールSEIKO」
時計づくりをムーブメントの設計からおこなう時計ブランドは、世界にもごくわずかしかないが、高品質なぜんまいを(ひげぜんまいと動力ぜんまい)を自社グループで研究、開発しているところはさらに少ない。SEIKOがこの小さなパーツにこだわる理由は、それが高品質な機械式ムーブメントの安定した精度の安定した精度を決定づける大きな要素だから。20世紀の初頭から腕時計を作り続けてきたマニュファクチュールSEIKO。その歴史と誇りは、このグランドセイコーの9Sメカニカルムーブメントに凝縮されている。
「キャリバー9S65」
機械式時計の実用性を追及し、更なる進化をとげた新たな機械式ムーブメント、9S65。約72時間、つまり3日間、時を持続。脱進機を構成する微細な部品の寸法精度の向上に加え、従来よりも約2倍の耐衝撃性と、約3倍の耐磁性能を持つ新素材の「ひげぜんまい」を採用することで、より安定した高精度と耐久性を実現した。最先端の金属成型技術が、微細な超精密加工を実現した。
「グランドセイコー」日本にはいい時計がある。
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