シチズンジュエリー「Something Blue」物語　その２

『Ｓｏｍｅｔｈｉｎｇ　Ｎｅｗはウェディングドレス』
「彼には内緒」も幸せのジンクス
父もこんな風だったのかなと、彼と父の顔を、私はつい見比べてしまった。
数日後、私も彼の両親への挨拶を終え、いよいよ結婚式の準備が始まった。
花嫁として最初に気になるのは、やっぱりウェディングドレス。
高校時代からの親友に付き合ってもらい、ドレスショップをめぐることにした。
彼と一緒に選ぶのもいいけれど、
当日までドレスは新郎に見せないという欧米の習慣をまねて、内緒にしておくことにしたのだ。
買うと高価だからレンタルにしようと、午前中からはりきって探したけれど、
これという気にいったデザインが見つからない。
気づけばもう夕刻で、私も親友もクタクタに疲れていた。
そして、これで最後にしようと立ち寄ったショップで、
ついに私は、理想のドレスに出会った。
私のための新品ドレス
「とても似合っているよ。あきらめずに探したかいがあったね。」
試着をした私の姿を見て、親友が言ってくれる。
「本当？ありがとう。これに決める！」
鏡に映る自分の姿を見て、自然に笑顔になってしまう。
身体をあちこちに向けて横や後ろの姿もチェックすると、
思い描いていた通りのデザインに満足した。
お店の人に聞くと、そのドレスは、自分の体のサイズに合わせて新調してくれ、
結婚式後には返却もできるオーダーレンタルというサービスらしい。
リーズナブルな価格もいいし、なにより、新品ドレスに一番に袖を通せるのがうれしい。
「Ｓｏｍｅｔｈｉｎｇ　ｎｅｗ（何か新しいもの）は、このドレスで決まり！」
疲れも吹き飛び、私と親友は、前から行きたかったカフェでお茶をしてから帰った。
・・・その３へ続く
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